郡王記   編・著 かすろう

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【生物】これだけは知っておいてほしい!生物の勉強の前の基礎知識

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 0から生物を独学で学ぼうとする場合、基礎中の基礎の事項が参考書などに載っていない場合があり、最初の方で四苦八苦するケースがあるのではないかと思います。

それでも最近の参考書は解説がかなり丁寧で、中学、高校の教科書の内容をかなりわかりやすくかみ砕いて説明している為、学校の教科書が無くても独学は十分できると思います。

なので今回は、本当に「基礎中の基礎」を解説していきたいと思います。生物の学習を始める前に、すんなり教科書なり参考書なりに入っていくのに必要になるであろう知識を、是非覚えていってくださいね。

 

また、あくまで教科書や参考書をベースにしているため、専門的、または厳密にいえば正確ではない表現もあります。 あらかじめご了承ください。

 

 ちなみに一番上の画像は、いらすとやで「生物学」と検索して、たった1枚だけ出てきたものです。深い意味はないです。

 

 ↓ 目次です。

  すでに知ってるよ、という項目があれば読み飛ばしてください。

 

原子について

 みなさんは「原子」ってご存じですか?「原子力発電」なんかで聞いたことがあるワードではないかと思います。実はこの世界、それどころかこの宇宙にあるものは全て原子でできているのです。 

例えばみなさんが口にする、水は「水素原子」という名前の原子が2個と、「酸素原子」という名前の原子が1個がくっついてできています。

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水は液体だから、あまりイメージがつかないでしょうか?それならダイヤモンドはどうでしょう?ダイヤモンドは「炭素原子」という原子が集まってできています。逆に、ダイヤモンドの材料に炭素原子以外は一切必要ないのです。

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ん?もっと身近な物の方がいいですか?それなら鉛筆の芯とかはどうでしょうかね?実は鉛筆の芯も「炭素原子」でできているんです。ええ、そうなんです。ダイヤモンドも鉛筆の芯も材料は同じで、「これ以上バラバラにできないぐらいに細かくすると最後には炭素原子が残る」のです。

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 どんなものも、原子の組み合わせで作られています。もちろん生き物も例外ではないですよ。なので生物の学習の基礎としても、原子の知識は必要になってきますね。

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上の画像が原子のモデルです。あくまでモデルですからね?原子は小さすぎて、視覚でははっきりとは観察できないのです。

「それ以上細かくできないって言ってたわりには、

 なんかいくつかの玉が集まってない?」と思ったそこのあなた、間違いなく科学の才能がありますね。そうなんです。実はここがムズカシイところで、原子も分解できなくはないのですよ。ただその先は「素粒子」とか「放射線」とか専門的な話になってしまううえ、生物学とは離れてしまいます。なので心苦しいですが、そのあたりはまた別の機会に説明するとして、今回は「原子ってこんなものだよ」と軽く頭にいれておいてほしいなと思います。

 

有機物と無機物

 この世の中のものは全て原子からできていることは説明しましたが、さらにこの世の中のものは、ある原子が含まれているかどうかによって大きく2つに分けることができるのです。それが有機物と無機物です。

 

しかし、考え方は簡単です。「炭素原子を含んでいるものは有機物」であり、逆に「炭素原子を含んでいないものは無機物」ということです。例えば、上で触れたダイヤモンドや鉛筆の芯もそうですし、生き物の体も有機物です。さらに油やプラスチックやアルコールなど、「炭素原子を含んでいる」という条件だけで、この世のかなりものが当てはまってしまうんですよ。

 

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逆に無機物はどんなものかというと、鉄や金などの「金属」や水などですね。そんな有機物と無機物の判別ですが「燃えて二酸化炭素を発生するかどうか」ですね。中学生の頃に、皆さん授業中の実験で経験したことがあるのではないでしょうか?石灰水使いましたよね。これは二酸化炭素と反応して白く濁っているのですよね。

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息を吹きかけると白く濁るアレです。

さらに、覚えておいてほしいのですが、炭素原子を含んでいるけれど例外として、この「二酸化炭素」や「一酸化炭素」は有機物として扱いません。

大きさの単位

 例えば天文学では星との距離を㎞で表すときには、平気で1,000,000,000,000,000,000㎞、のようなぶっ飛んだ数字を扱ったりします。

(ちなみにこの数字は、天の川銀河の直径だそうです。

 別に覚えなくていいよ。)

逆に生物では、目に見えないほど小さな微生物を取り扱ったりもするので、かなり小さい数字が出てきます。その際にいちいち0.000001㎜や、0.000000002㎜など書くのは面倒くさいですよね。

そこで、㎜(ミリメートル)よりもさらに小さい単位である

㎛ と ㎚

を覚えてほしいと思います。

左が㎛で「マイクロメートル」と読み、右が㎚で「ナノメートル」と読みます。

㎜との関係性ですが、「㎜の1000分の1が㎛」であり、

「㎛の1,000分の1が㎚」となっています。つまり0.001㎜は1㎛で、

0.001㎛は1㎚ですね。

例えば、人間の卵細胞は約150㎛で、細胞の膜の厚さは約10㎚ほどです。

生物の勉強をするなら、これらの単位を使うのに慣れておいてほしいですね。

ちなみに、㎚の1000分の1の単位にpm(ピコメートル)というのがありますが、ここまでくると小さすぎるのでまず使うことはないです。

 

その他

化学と科学の違いについて

 生物とはあまり関係無いですが、このことについても説明したいと思います。あまり気に留めていないと、この2つを混同してしまったりするのですが、明確な違いがあります。

まず、基本的にどちらも「かがく」と呼びますが、区別するために「化学」を「ばけがく」と呼ぶこともあります。

そして、2つの違いについてですが、「科学」は英語で「サイエンス」、つまり理系の学問全般を指します。「生物」や「物理」、そして同じ読み方の「化学」も「科学」の中の一つ、ということですね。

そして化学ですが、これは物質の性質や変化、および物質同士の反応を研究する学問です。よく「フラスコの液体を混ぜてる科学者」をイラストで目にしますが、あれが「化学」のイメージですね。

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これが化学のイメージですね。

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ついでにこれが生物のイメージです。あくまでイメージですがね。

いらすとやって便利ですねぇ。

 

終わりに

 とりあえず、今回紹介したその他以外の3つは是非覚えておいてほしいなと思います。

特に「原子」や「有機物、無機物」などは生物ではなく化学(”科”学じゃないですよ!)で重点的に扱うので、生物の教科書では触れなかったりするのですよ。

今回のブログの内容が、ほんの少しでも皆さんの学習のお役に立てばうれしいです。

それでは、また!