郡王記   編・著 かすろう

ブログの名前は気にしないでください

【生物】生物の共通性と多様性 ~4つの共通性~

  21世紀の5分の1を過ぎた現在、およそ200万種ほどの生物が発見され、学名が付けられているそうです。まぁ、「これとこれは別種だ!」とか「これとこれは同じ種なんじゃないの?」とか、偉い学者さんの間で意見が対立することがあったりするようで。また、今こうしている間にも新しい種が生まれたり、発見されたり、絶滅したりと、その正確な数を追跡するのはほぼ不可能であるとは思いますが。

しかもあくまで約200万種といっても「学名がつけられている数」に限った話で、まだ名前が付けられていない種を考えるとその数は300万や800万。いやいや1000万~3000万かもしれない。多く見積もったら1億いるかもしれない、と数についても様々な意見があるようですね。

 ちなみに以前学名についてゴリラを取り上げながら解説したブログを書いたので、「学名ってなんぞや?」と興味を持たれた方は是非読んでみてください。

 ↓ こちらです

kooriyama.hatenablog.com

まぁ簡単に言えば「生物の正式名称」のようなものです。さほど興味がない方はそのような認識でかまわないと思います。

 

 そんな生物なんですが、どんな生物でも、超昔まで元をたどると同じ祖先に行き当たると考えられているってご存じでしたか?逆にいうと、「ある一つの生物が進化していってたくさんの種に枝分かれしていった」ということなのです。もちろんその中に私たち人類も含まれています。枝分かれの先っちょにいるのが現在生息している生物で、ヒトもそのうちの一種ということですね。

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おおよその樹形図です。相変わらず雑で申し訳ない。

かなりアバウトな樹形図で申し訳ありません。実際は生物の種類の数だけ枝分かれするのですが、あくまでイメージとしてこんな感じだということです。もし気になった方がいれば、「進化 樹形図」で画像検索するともっと精巧な画像が出てくると思います。まぁ、ここではホントあくまでイメージということで…

 

そしてもう一つ、生物学には結構例外が多い。このこともしっかり頭に入れておいてほしいと思います。物理や化学や数学といった他の理系の学問との大きな違いがここでしょう。例えば「重力は質量に比例する」という公式がありますが、これって例外ありませんよね?数式であらわせる、ちょっとくさい言い方をすると「宇宙の真理」ですよね。どんな場合でもなりたつ。(まぁ、専門家の方にこの話をしたら、もしかすると「いや例外あるよ」とか言われるかもしれませんが、キリがないので、ここでは例外がないということで…理系って恐ろしいですよねぇ。)それに対して生物は公式とか作るのがムズカシイ。「生物は10回世代を重ねると突然変異する」とか、そんな法則なんて無いと、なんとなく素人目にもわかりますよね。全然突然じゃねぇし。そんなわけで、生物は理系教科のわりには「公式にしたりするのがムズカシイ教科」ゆえに「例外が多い」ことをご理解お願いしたいと思います。

 

 前置きが長くなりました。それで今回伝えたいのは「これだけ多様な生物にも共通性がある」ということなのですね。共通の祖先がいるという考えも、すべての生物に4つの共通性がみられるからなのです。…この共通性に関しても「いや、3つだ!」とか「8つじゃない?」など、調べれば諸説でてくるのですが、ここでは4つということにさせてください。少なくとも高校の教科書などでは4つとりあげられておりますので。んで、その4つの共通性というのが

 

① 細胞膜に囲まれた細胞からできている

② DNAを遺伝情報としてもち、それをもとに自分と同じ特徴を持つ子孫を

  作ることができる

③ 生命活動にATPという物質のエネルギーを利用している。

④ 体内環境を一定に保とうとする仕組みがある

 

この4つです。

まず①。普段テレビや本なんかでも「細胞」という言葉を目にする機会はあると思います。地球上のすべての生物はこの「細胞」でできています。細胞のつくり自体も、「細胞膜」で囲まれているという共通性があります。

 

次に②。DNAというのはいわば「生物の設計図」のようなものです。この設計図をもとに生物は作られます。

 

そして③。生命活動というのは、呼吸や筋肉の運動などですね。これらは「ATP」という物質のエネルギーでまかなわれています。

 

最後に④。病原菌やウィルスが体に入ってくると熱やせきがでたりするのは、体内環境に異物が入ってきたのを感知して消去しようとする働きによるものです。

 

 これらは是非覚えていてほしいなと思います。「生物では公式を作るのはムズカシイ」と前述しましたが、それでも共通性や法則を見出すこともできます。「共通性と多様性」という相反するものを探求していくのが生物という分野の面白さでもありますからね。

 

 今回は軽く4つの共通性について触れただけでしたが、またの機会に一つ一つじっくり見ていきたいなとも思います。というわけで今回はここまでにしたいと思います。